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長野県の地域ブランド 


長野県の地域ブランド「信州鎌」

長野県上水内郡信濃町、上水内郡飯綱町、長野市、千曲市で製造された農具や包丁などの刃物製品を「信州打刃物」といい、中でも、代表的な製品とされるのが「信州鎌」です。

長野県の地域ブランド商標である「信州鎌」は、現在、信州打刃物工業協同組合 (長野県上水内郡信濃町大字古間930番地の1) によって商標登録されています。

信州鎌はいかにして長野県の特産品となっていったのでしょうか。

長野県の信州鎌とは

まず、信州鎌の特徴をまとめてみます。

  • 刀身の背の部分を厚め、刃を非常に薄く作ってあり、頑丈で、しかも重量が軽くなるため取り回しやすい。
  • 楽な姿勢、最小限の力でスムースな作業を実現する歯の取り付け角度や湾曲をつくる「芝付け」や「つり」といった独自の加工が施されている。
  • 全国各地の需要家の要望に合わせたセミオーダー加工。

長野県の信州鎌の歴史

信州鎌の歴史は以下の通りです。

  • 発祥は、450年前の戦国時代。
  • 武田信玄と上杉謙信が激突した有名な川中島の合戦のおり、武具や刀剣の修理のために部隊と一緒に移住してきた鍛冶職人の技術が農具や調理器具用に転用され、さらに、当地の職人の間で改良が加えられ、独自の道具として発達した。
  • 地理的な条件から、鉄の産地である出雲、伯耆から比較的安い運賃で材料の鋼が入手できた。
  • 刃を薄く鍛えるのに適した、松炭(通常の炭より燃焼温度が低い)が豊富だったことなども産地として発展する背景になった。

長野県の信州鎌のブランド力の考察

まず、長野県の「信州鎌」が地域を代表するブランド商標として発展した背景を以下にまとめます。

まず農具や生活用具としての刃物の工法に日本刀を鍛える技術が導入されました。

さらに、地域の職人によって継続的な改良が加えられ、高い品質を実現しました。

そして、材料が入手しやすい地理的な条件、生産を担う地域の職人の存在がありました。

とはいえ、伝統工芸のほとんどすべてがこのような条件を備えていますし、同じ農具の分野でも同様の条件に当てはまる産地が存在するでしょう。

信州鎌が全国的なブランドを確立した「決定的要因」は、品質の高さでも地理的条件でもなく、全国の需要家のニーズに合わせたセミカスタマイズの技術にあると考えられます。

農具というのは、みな同じように見えて、地域によって少しずつ形が異なります。

土の性質、気候、作る作物によって最適なサイズ、形状、材質などが異なり、さらに、地域で受け継がれてきた作業のやり方にしたがって、使い勝手のよい農具の形が固定化しているわけです。

つまり、どれだけ優れた品質と使い勝手のよさを追求しても、それはあくまで地域内での最適化にすぎないわけです。

この点、信州鎌は需要家の使用目的やニーズに合わせた仕様に仕上げる対応力に優れていたことで、農具としては珍しく全国的なブランドを確立したと考えられます。

今後の信州鎌

現在、信州鎌は需要の低迷に苦しんでいる状況にあります。

時代の移り変わりにともなって、伝統工芸が近代化の中に溶け込んでいくには、近代産業への転換を図るか、高付加価値を追求した高級ブランドへと昇華するなどして時代の流れに対応していくしかありません。

この点、信州鎌は近代化への転換に遅れをとったのです。

いまはもう農作業の道具も作業内容も変わりました。家庭でも除草剤が普及し、雑草を刈るのに鎌を使う人はどんどん少なくなっています。

作業が変わっているのに、道具が変わらないために、需要の低下とともに産業の衰退をきたしているのが現状です。

需要家のニーズに合わせ、もっとも使いやすい仕様に対応する柔軟な製作技術こそ信州鎌の本質とするなら、鎌の形を守ることではなく、あらゆる世界の需要家に求められている仕様を実現する方向性に活路があると考えられます。

参考:
信州打刃物
伝統工芸 青山スクエア
信濃町商工会
公益財団法人 八十二文化財団
KOGEI JAPAN

信州鎌の商標登録情報

登録日 平成19年(2007)2月16日
出願日 平成18年(2006)5月23日
先願権発生日 平成18年(2006)5月23日
存続期間満了日 平成29年(2017)2月16日
商標 信州鎌
称呼 シンシューカマ
権利者 信州打刃物工業協同組合
第8分類 長野県上水内郡信濃町・上水内郡飯綱町・長野市・千曲市の区域内で製造された鎌

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2017年03月22日 作成
2017年12月04日 更新

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