京都府の地域ブランド 「間人ガニ」

京都府の京丹後市丹後町の間人漁港に水揚げされたカニを間人ガニと言います。

間人と書いて「たいざ」と読みます。

地域団体商標として登録されたのは平成18年です。

京都に限らず、日本海はカニの良漁場として知られます。

なぜ、間人漁港に水揚げされたカニが特別な地域ブランドになったのでしょうか。

目次

京都の間人ガニとは

カニの良漁場として知られる日本海の中でも、京都の間人漁港で水揚げされた間人ガニは最高級品と言われます。

間人ガニが最高級品と言われるゆえんは、何と言っても身がぱんぱんに詰まっていることです。

どれほどの良漁場で獲れたカニでも、捕獲してから漁港に帰ってくるまでの間に時間がたち、その間、カニは食べ物がないのでどうしても痩せてしまいます。

その点、間人ガニは捕獲されてから漁港に荷揚げされるためのリードタイムが短く、身が痩せる前に出荷できるのです。

また、カニは見た目も重要な食べ物です。

一本欠けただけで価値が半減することもあるほどです。

この点、京都の間人ガニは欠損が少なく、また、足が長いのが特徴です。

また、京都の間人ガニには、よいカニの証と言われる黒いブツブツが甲羅にたくさんついています。

黒い粒の正体はカニヒルと呼ばれる虫の卵です。

カニは脱皮を繰り返して成長していくので、黒いブツブツも脱皮とともにはがれていくわけですが、脱皮直後は身の成長が追い付かないために、殻の中味は痩せています。

身が成長してくるとともに、再び甲羅にカニヒルの卵が付着していきますので、つまり、黒いブツブツがたくさんついているということは、脱皮から時間がたって身が成長し、中味がしっかり詰まっていることの証なのです。

京都の間人ガニの由来

間人ガニはズワイガニの一種です。

基本的に、間人以外の漁場で獲れるズワイガニと同じ品種です。

それなのに、間人ガニが特別なのは、漁場は港から近いため、日帰りできることによって高い鮮度が保たれるからです。

それだけではありません。

単に間人で獲れたカニというだけではなく、品質管理を徹底し、大きさ、身の密度、指のそろい方など、厳格なチェックを行い、一定の条件を満たしたものだけを間人ガニとして出荷しています。

チェックする項目はなんと50段階以上に及びます。

さらに、近年では、カニの生息環境とほぼ同じ2℃前後に水温を保つことができる冷水機を船に搭載しています。

この技術により、自然の漁場で生息している状態を保ったまま、流通に乗せることができるわけです。

間人漁港は、小型の底引き網船がたった4隻しか在籍していない小さな漁港です。

このため、そもそもの漁獲量が限られます。

加えて、カニ漁に適した12月から2月頃には、海が荒れやすく漁ができないことも多いため毎日水揚げがあるわけではなく、「幻のカニ」と呼ばれることも。

こうした希少性も間人ガニのブランド化に役立っているようです。

間人ガニの商標登録の状況

登録番号 第5002133号
登録日 平成18年(2006)11月10日
登録公報発行日 平成18年(2006)12月12日
公開日 平成18年(2006)5月18日
出願日 平成18年(2006)4月1日
先願権発生日 平成18年(2006)4月1日
更新申請日 平成28年(2016)6月29日
更新登録日 平成28年(2016)8月2日
存続期間満了日 平成38年(2026)11月10日
商標 間人ガニ(標準文字商標)
称呼 タイザガニ,マビトガニ,マニンガニ
権利者 京都府漁業協同組合(京都府舞鶴市)
区分数
第29類 間人港で水揚げされたかに(生きているものを除く)【類似群コード】32C01
第31類 間人港で水揚げされたかに(生きているものに限る)【類似群コード】32C01
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