広島県の地域ブランド 「広島はっさく」

広島県の地域ブランド商標である広島はっさくは、広島県果実農業協同組合連合会によって地域団体商標に登録されました。
日本原産の柑橘類の一種である「はっさく」の発祥が広島県だということをご存じでしょうか。
偶然発見された新品種で、「はっさく」という名称も、発見されて間もないころのある勘違いがもとになっているという、いろいろいわくありげな果物です。
広島の地域ブランド商標、広島はっさく
はっさくは広島県の因島市(いんのしまし)で発見された、広島県原産の品種です。(因島市は現在の尾道市因島)
サクサクした食感と、スッキリした後味、そして、甘いだけでなく絶妙なほろ苦さを持つのが特徴です。
外皮が肉厚で硬いため、手で向くことができず、刃物で切れ込みを入れなければならないのが少し面倒ですが、一度食べ始めるとやめられない、やみつきになる味です。
原産県であるだけに生産は盛んです。
現在は和歌山県に抜かれたものの、生産量は堂々の全国第2位です。
品種は、スタンダードなその名も「普通八朔」と「紅八朔」の二つがあります。
紅八朔は、普通八朔に比べ、果肉、外皮とも橙色がかっているためこのように呼ばれます。
普通の八朔より果汁が多く、糖度が高い品種です。
広島はっさくの歴史
意外な場所で発見された品種
広島はっさくが発見されたのは、1860年ごろ。因島市にある恵日山浄土寺の境内で偶然見つかりました。
ブンタンに別の柑橘類の遺伝子が混ざった雑種と考えられていますが、詳しいことは不明。
どうして寺の境内で交配種が誕生したのかも謎です。
食べてみたら、ほかのどの柑橘類とも違う個性的でおいしい味だということで評判になり、因島を中心に本格的な栽培が行われるようになりました。
しばらく、広島県の中でのみ知られた存在であり、全国へと広まったのは戦後の話です。
勘違いから名づけられた名称
はっさくという名前の由来ですが、はっさくは漢字で「八朔」と書きます。
これは、「八月の朔日」の略です。
朔日とは、「一日(ついたち)」の意味で、つまり、八月の朔日とは8月1日のこと。
はっさくが発見された恵日山浄土寺の住職、小江恵徳さんが「八朔になったら食べられる」と言ったことから「八朔」と命名されたと伝わっています。
ただし、実は八朔の出荷時期は8月ではなく4月です。
いったい住職はなぜ、「8月になったら・・」と言ったのでしょうか。
勘違いが生んだ名称なのかもしれません。
広島はっさくの商標登録情報
登録日 | 平成19年(2007)1月12日 |
---|---|
出願日 | 平成18年(2006)4月3日 |
先願権発生日 | 平成18年(2006)4月3日 |
存続期間満了日 | 平成39年(2027)1月12日 |
商標 | 広島はっさく |
称呼 | ヒロシマハッサク |
権利者 | 広島県果実農業協同組合連合会 |
区分数 | 1 |
第31分類 | 広島県産のはっさく【類似群コード】32E01 |
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2016年12月23日 作成
2017年10月27日 更新
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