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商標関連時事コラム 


世界的な高級時計のパロディ商品・フランク三浦の勝訴が確定

スイスの高級時計ブランド「フランク・ミュラー」のパロディ商品であることを公言してきた「フランク三浦」の商標登録の是非を巡って最高裁まで争われた裁判で、3月2日、フランク・ミュラーの上告を退ける判決が下され、フランク三浦の商標を登録した大阪の会社の勝訴が確定しました。

本家の権威や知名度を利用しつつも、消費者を誤認させる意図はなく、ジョークとして楽しんでもらうという趣旨のいわゆるパロディ商品を最高裁がどのように判断するか注目された裁判でした。

これにより、大阪の会社は従来通り、フランク三浦の商標で商品を製造販売できることになったのです。

フランク三浦の勝利で決着

フランク三浦の商標については、2012年8月に商標登録が認められましたが、フランク・ミュラー側が商標登録の無効を訴え、異議申し立てを行った結果、2015年、フランク三浦の商標登録を無効とする判断を特許庁は下しました。

この判断に対して、大阪の会社は不服を申したてて知財高裁に訴え、2016年、今度は、商標登録を有効とする判決が下ったのです。

納得しないフランク・ミュラー側は最高裁判所に控訴を訴えていたものの、今回の控訴棄却の決定に至ったわけです。

このあたりの経緯については、以前の記事「フランク三浦の商標を有効と判断」(https://www.syouhyou-touroku.or.jp/shouhyou-jiji-koramu/furanku-miura-shouhyou-yuukou/)で詳しく解説しているのでご覧ください。

誤認を招く恐れはないと判断

フランク三浦は、表記こそカナカナと漢字から成り立っていますが、読みは本家に似せたもの。

外形や文字盤のデザインなども本家を意識していることは明らかです。

また、本家フランク・ミュラーが世界最高水準の高い品質と機能を標ぼうしているのに対して、フランク三浦は逆にチープさを売りにするなど、徹底したパロディ路線をとっていました。

しかし、今回の裁判で争われたのは、あくまで、消費者の誤認を招くか否かです。

商標法では、すでに存在する登録商標と同じ、あるいは似ている商標の登録を認めていないのであって、パロディという概念はありません。

商標が似ていることによって消費者の誤認を誘う可能性があり、それによって、商標権者に損害を与えたかどうかが問われます。

この点で、最高裁は、「(フランク三浦とフランク・ミュラーは)読み方は似ているが、『三浦』は漢字を含む手書き風の文字が使われ、明確に区別できる」とした昨年4月の知財高裁の判決を支持したわけです。

パロディは本家ありき

フランク三浦を製造販売する大阪の会社が商標登録したのは、あくまで手書き文字風のロゴのみです。

確かに、フランク三浦の商標登録が、フランク・ミュラーの商標権を侵害しているとはいいがたいでしょう。

ただ、今回の件が認められたからといってパロディがすべて認められるわけではありません。

商標法にはパロディの概念はありませんが、登録商標の権威を貶める目的などの悪意ある商標の登録は認めていません。

つまり、パロディが過ぎて、本家のブランドイメージを傷つけると判断されれば、商標登録が取り消される可能性があります。

また、製作者としてはあくまでパロディのつもりだったとしても、消費者が本物と間違って買ってしまった場合は、「ジョークだった」という言い訳は通じません。

この場合、損害賠償を支払うはめになる可能性もあります。

結局のところ、パロディは本家ありき。

いくらジョーク商品でも、本家のブランドイメージを傷つけ、マーケットに侵食してしまえば、手痛いしっぺ返しをくらうこともあるということを念頭に置きましょう。

参考:
朝日新聞DIGITAL 「フランク三浦」、本家に勝訴 パロディーの線引きは?
日本経済新聞 フランク三浦の勝訴確定 「フランク・ミュラー」と訴訟
YOMIURI ONLINE 「フランク三浦」商標登録、「有効」の判決確定

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2017年03月17日 作成
2017年04月22日 更新

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