ネーミングをめぐる物語 「キッコーマン」

日本が誇る調味料、醤油の代表的なメーカーであるキッコーマン。

もちろん、日本人なら知らない人は誰もいないでしょう。

私たちにあまりに身近な食品ですが、調べてみると意外に知らなかったことも多いようで。

今回はキッコーマンの歴史を紐解くと同時に、その名の由来についてご紹介します。

目次

キッコーマンの商標が生まれるまで

醤油生産に最適だった立地が大醤油メーカーを生んだ

キッコーマンの醤油づくりの歴史は江戸時代初期にまでさかのぼります。

同社の本社がある現在の千葉県野田市の一帯は、その昔から醤油の一大産地でした。

野田は、醤油の原料となる良質な大豆や小麦が大量に栽培できる広大な農地があり、かつ、利根川を通して江戸に物資を運ぶのにも適しており、また、醤油づくりに欠かせない塩も江戸湾から確保できるなど、あらゆる点で醤油の生産に最適の土地でした。

地域の醸造家の団結によって生まれたブランド

そんな野田で、1917年に醤油醸造家一族が合同して設立したのが、キッコーマンの前身となる野田醤油です。

野田醤油の特徴は、それぞれ独立して商売をしていた各醸造家が手を組み、各家が秘伝としていた技と知恵をお互いに持ちより、技術の結集と団結によって、より高品質で安定した醤油の供給を目指したところでしょう。

したがって、野田醤油には各家が代々継いできた商標が混在している状態で、とくに設立当時は醤油の商標だけで200以上もあったそうです。

それを徐々に統合していき、1940年までにキッコーマンブランドに統一されたのです。

商標の由来

商標の由来は「亀は万年」から

キッコーマンの「キッコー」は漢字では亀の甲羅の形をした模様を指す「亀甲」と書きます。

一方の「マン」は「万」の旧字体である「萬」です。

合わせると「亀甲萬」になります。

キッコウマンが音引きになってキッコーマンになったわけです。

「ツルは千年、カメは万年」と言われるように、亀は長命な動物として知られており、とても縁起のいい名前です。

その商標には、醤油つくりを通して、末永く健康で幸せな生活を送れるようにという願いが込められているのです。

世界に羽ばたくKIKKOMAN

とっても和風な名前ですが、実は、世界的な和食ブームとともに、キッコーマンも世界のKIKKOMANになりました。

そこで、キッコーマングループでは海外でのブランドづくりのために、世界各国で「KIKKOMAN」の商標と「六角形マーク」のロゴ商標を商標登録し、ブランディングを進めています。

2016年3月31日現在では「KIKKOMAN」の商標は165カ国で登録完了、「六角形マーク」は167カ国で商標登録されています。

さらに、現在出願中の国もあり、今後もキッコーマンの商標は世界に広がっていく予定です。

特徴的な六角形マーク

キッコーマンといえばお馴染みの六角の枠に萬の字のロゴ商標が浮かびます。

これは、商標の由来である亀の甲羅をモチーフにしたものですが、それだけではありません。

実は、千葉県の旧国名である下総国の香取神宮にあやかったものだと言われています。

下総の中でも一宮(その地域でもっとも格式が高い神社)である香取神宮は亀甲を山号としており、神宝として「三盛亀甲紋松鶴鏡」を祀ってあります。

霊験あらたかな香取神宮の亀甲にあやかって、1820年ごろに商標として採用されました。

1987年にCI(コーポレート・アイデンティティー)を導入し、伝統的な六角マークのないアルファベットのKIKKOMANを基調とするコーポレート・シンボルを制定しましたが、2008年6月には、グローバル時代にふさわしい新たなコーポレート・シンボルとして六角印入りのロゴが復活しています。

kikko-man

参考:
キッコーマン

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