ネーミングをめぐる物語「出光」

ガソリンスタンドの名称でお馴染みの出光。給油のみならず、オイル交換やカー用品の販売など、お世話になっている人は多いのではないでしょうか。

今回は出光の社名とロゴについて調べてみました。

目次

正式名称は「出光興産株式会社」

出光という通称が有名ですが、正式名称は出光興産株式会社です。

社名は創業者の出光佐三の苗字からとられています。

同社は、福岡県門司で石油小売を業とする「出光商会」として1911年(明治44年)に創業。

1940年(昭和15年)に現法人が設立され、戦後高度経済成長の波に乗り、石油の輸入・精製を手がける民族資本の元売り大手として発展しました。

出光は2000年代前半まで、サントリー(現・サントリーホールディングス)や竹中工務店、ロッテ(現・ロッテホールディングス)、ヤンマー(現・ヤンマーホールディングス)などとともに“非上場の大企業”として知られていました。

しかし、その後方針転換し、開かれた企業を目指すべく、2006年(平成18年)10月24日に東京証券取引所一部に上場します。

また、創業時より上場前まで「大家族主義」という日本的経営を標榜し、タイムカードや定年制がありませんでした。

ロゴマークについて

出光のロゴマークは2種類存在し、燃油および自動車高級潤滑剤にはギリシャ神話のアポロンをイメージした「アポロマーク」が使われます。

工業用、船舶用の各種高級潤滑剤には同じくギリシャ神話のダプネーをイメージした「ダフニーマーク」が用いられています(これらのブランドロゴとは別に、正三角形の中に「SI」の文字を入れた社章も存在)。

アポロマークは、その名の通りギリシャ・ローマ神話に登場する太陽神アポロをモチーフとしており、出光の石油・エネルギー事業の象徴として使用されています。

このアポロマークは、2006年に創業95周年という節目を迎え、ダイナミックな躍動感を加えつつ、アポロの顔をより大きく、力強く、洗練されたデザインへとリニューアルされました。

マーク全体を従来の正円から無限の可能性を示す楕円に変更する事で、「先進性」と「期待感」を表現しているそうです。

また、「出光」の筆文字ロゴタイプ(通称・髭文字)は創業者・出光佐三の揮毫であり、これは出光の登録商標です。

「筆文字出光」は、事業分野を問わず、出光グループを表すロゴマークとして様々なところで使用されています。

企業のロゴマークとしては珍しい筆文字は、1911年に創業した会社としての伝統と、日本企業としてのアイデンティティーを象徴しています。

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